2020年07月
2020年07月27日
ツンデレ王子のシンデレラ(原題:致我们单纯的小美好)
原題:致我们单纯的小美好
公開:2017年
監督:楊龍
脚本:趙乾乾、吳桐、段余樂、魚枯、周楚岑、王妍
出演:フー・イーティエン、シェン・ユエ、ガオ・ジーティン、ワン・ズーウェイ、スン・ニン
お薦め度:☆☆
ジャンル:学園ドラマ
趙乾乾の同名小説のドラマ化。主人公が高校生になったところから、社会人になって3~5年目(?)くらいまでを描いているドラマ。ストーリーとしては、まさに「いたずらなKISS」チック。超優等生ツンデレ男子に恋するダメダメ女子が、頑張って両想いになり、ハッピイエンドというストーリー。しかもイタキスの直樹くん同様、フー・イ―ティエン演じるジャン・チェンのお仕事もお医者様。主演の二人は15-28歳(25?)くらいまでを演じているんだけど、さすがに無理があるかなあ、と。服装と髪型で、時間の経過を表そうとしているんだけど、ちょっと無理があって、嵌れずじまい。
なんだけど、本作は本国で大人気で、主演を演じたフー・イ―ティエン胡一天は一躍人気若手俳優の仲間入りするくらい大ブレイク。相手役の女優さんシェン・ユエ沈月は、流星花園(「花より団子」)でヒロインを演じてて、小柄で可愛い女優さん(といっても一応160センチはあるらしい)
主演カップルの身長差が30センチ近くあるので、萌えるということらしいけど、「おばさん」なのか、全く萌え&胸キュンできず。しかもまだ、当時は20代前半なので、演技力もいまいちなので、全く嵌れずじまいだった。あと、主演以外の準主役の3人もみんな20代前半なんだけど、高校生を演じるにはちょっと年を取りすぎてる感じで、なんだか、ちょっとなあ、だった。そういう意味では、中国は10代の俳優さんって層が薄いのかも、と思う。
2020年07月26日
(映画)レイダース 欧州攻略(原題:欧洲攻略)
久々の香港映画。別の中国映画と迷い、どっちにしようかなと思ってこっちを選択。海外旅行に行けないので、舞台が大好きなヨーロッパ、それもイタリアということで決め。ミラノやローマの名所が出てきて、ちょっとだけ旅行気分。
原題:欧洲攻略
公開:201年
監督:ジングル・マ
脚本:シャオ・ペン
出演:トニー・レオン、ティファニー・タン、クリス・ウー
お薦め度:☆☆☆
ジャンル:アクション
香港映画界の大スター、トニー・レオン主演。久々に見たけど、トニー・レオンはいまいちタイプじゃないんだけど、典型的中国のイケメンって感じ。系統としてはウォレス・チャンと同じ感じ。でも過去に見た映画の「レッドクリフ」で演じた周瑜の役はほんとカッコよかった。本作のお相手は、リン・チーリン。今回は、ティファニー・タン(実はティファニーとは20歳近く年の差がある)。もう御年58歳で還暦ちょい前なんだけど、50代後半でこのイケメンっぷりなら、やっぱり素敵な俳優さんだなあと思う。体形も全然崩れてないし。
横道に脱線しちゃったけど、ストーリーは米対中国って感じで、CIAに一泡吹かせるって落ち。まあ改めて、ハッキングとか情報線とかの水準が凄すぎて、日本ってほんとIT後進国だなあと思わせられる。カーライルのトップのルーベンスタインが、10年後も日本がGDP3位の地位にいれるかは甚だ不明って言っている意味がほんとよくわかるような映画だった。
こうした脚本って絶対日本ではつくれない。中国もだけど、IT系のテーマを取り扱う映画(AI、ハッキング、セキュリティ、Eスポーツ)をたくさん作ってて、子どもの頃からこうした世界があるんだと見せているのに対し、日本の映画はどうにもこうにもアナログ。技術はあるんだろうけど、こうしたテーマで脚本を書ける人がいないんだと思う。小さい頃から、こうした世界が普通だとみせているから、中高生も普通にプログラミングとかできたりするし、これが10年後とかになるとどれだけ差がつくんだろうと、考えるとほんと怖い。
近未来というか、中国が向かうべき方向性を垣間見る映画としては◎
(映画)クレージー・リッチ(原題:Crazy Rich Asians)
原題:Crazy Rich Asians
公開:2018
監督:ジョン・M・チュウ
出演:コンスタンス・ウー、ヘンリー・ゴールディング、ジェンマ・チャン、リサ・ルー、オークワフィナ、ハリー・シャム・ジュニア、ケン・チョン、ミシェル・ヨー
お薦め度:☆☆☆
ジャンル:ラブコメ
https://warnerbros.co.jp/movies/detail.php?title_id=54615
本作は同名の小説を映画化したもの。私が本作を見たいと思っていたのは、なんとなんと「ミシェル・ヨー」が出ているから。「SAYURI」や「グリーン・デスティニィ」で素敵だなと思っていた女優さんで間違いなく大女優さん。本作では母親役で登場しているので、彼女が観たくて。
正直、彼女以外に関しては、誰一人として出ている俳優さんは知らなかった。
映画としては、シンデレラストーリーなんだけど、私はヒロインであるレイチェルの選択に共感というよりは、ミシェル・ヨー演じる母親の決断に拍手かな。レイチェルはNY大学の経済学の教授という設定なので、ミシェル・ヨーに訴えるやり方もちょっと、「知識ひけらかし気味」で正直私的には、ちょっと、嫌悪感だった。もともとはケンブリッジに留学して法律を勉強していたとはいえ、結婚し家族のために、すぐ専業主婦になった女性に対し、そういったやり方はちょっと浅はかだなあと。
結果的には、ミシェル・ヨー演じる母親の器が大きかったから、認めてもらえたようなものじゃないかな、と感じた。
まあそんなストーリーはさておき、本作の中で使われているマドンナのマテリアルガールのカバー曲!!聴くとやっぱりテンション上がる。4連休も家でお籠りになった憂鬱な気分を見事に吹き飛ばしてくれた。ということで、本作はストーリーよりも、劇中で使われている音楽が良かったので◎。
Material girl ( official MV)
劇中で使われていた同曲のカバー
(映画)9人の翻訳家 囚われたベストセラー(原題:Les traducteurs)
この作品は、映像翻訳の勉強のために通っている学校で紹介された作品で、原語はフランス語。
原題:Les traducteurs
公開:2019年(フランス・ベルギー)
監督:レジス・ロワンサル
脚本:レジス・ロワンサル、ダニエル・プレスリー、ロマン・コンパン
出演:ランベール・ウィルソン、オルガ・キュリレンコ、アレックス・ロウザー
お薦め度:☆☆☆☆
ジャンル:サスペンススリラー
字幕翻訳:原田りえ
https://gaga.ne.jp/9honyakuka/
実はフランス語は挨拶程度しかわからないので、ほぼ字幕に頼ってみたけど、すごく映画の世界に引き込まれた。その意味では、字幕はほんとよく出来ている作品だと思う。(逆に分からないがゆえに、そう思う部分もあるのかもしれないけど・・・)
ストーリーも興味深くて、ダン・ブラウン(「ダヴィンチ・コード」)作家の作品の映画化もされた世界的ベストセラー「インフェルノ」の出版秘話から生まれたミステリー。情報漏えいを防ぐため各国の翻訳家たちを完全に地下に閉じ込めて、携帯も使えず、SNSもインターネットも使えない環境で翻訳させたという実話を題材に、発売前の小説の流出危機が描いた映画で、最後の最後までどんでん返しの連続で、興味を途切れさせない作りになっている。
もちろん、「インフェルノ」や「ダヴィンチ・コード」等と比べると、どうしても華やかさや派手さにはかけ、ああ面白かった!!!という感じではないけど、本作はもっと文学的な映画って感じでまさにミニシアター系。映画好きには堪らん、かつハリウッド映画のこれ見よがしのド派手さに飽きた人には、落ち着いて鑑賞出来ていい映画。
しかも最後のメッセージ性もよくて、地下牢のようなところに閉じ込めて「翻訳させるために作品を書いたわけではない」と、黒子の翻訳家に対しても作家が敬意を払っているところが私的にはツボ。
文芸翻訳は1日10ページでも大変で、それを1日20ページも翻訳するって相当神の域。ちなみにアジアの言語は、欧米の言語と全然文化も違うので、訳すのにもっともっと時間がかかるので、「インフェルノ」のときも日本語の訳者さんはこうした閉じ込めての作業ではなかった模様。
翻訳にもいろんな仕事があるけど、改めて私がやっている「産業翻訳」って楽だなあ、と。もちろん、その業界の経験がない人には大変でしかないけど、その業務を実際にやっている人にとってみれば、実際に翻訳家でその業界やその仕事の経験がない人よりは遥かに誤訳せず訳せる仕事だし、すんなりなじむことができる。
改めて、「翻訳」」という仕事について考えさせられた映画だった。
ちなみに、この映画の9人の翻訳家さんは皆さん母国語以外のフランス語ペラペラ話しているけど、実際翻訳家さんが通訳並みに話せるのは、かなり上級の翻訳家さんのみですよ。駆け出しのころは、訓練ちゃんと受けないと、逐次通訳も満足にできないのが普通です。
2020年07月21日
(映画)エクストリーム・ジョブ(原題:극한직업)
原題:극한직업(極限職業)
公開:2019年(韓国)
監督:イ・ビョンホン
脚本:ムン・チョンイル、ペ・セヨン
主演:リュ・スンリョン、イ・ハニ、チン・ソンギュ、イ・ドンフィ、コンミョン
お薦め度:☆☆☆(多分調子のいいときに見たら☆4つは行く映画のはず)
ジャンル:コメディ
http://klockworx-asia.com/extremejob/
作品としては、ドラマ「メロが体質」を見て期待していたけど、残念ながら最近の韓流ドラマスランプもあって、2時間の映画を見終えるまでに何度も途中で止めて、また見ての繰り返しで、やっと見終えた作品。多分、観たときのコンディションが良くなかったのか残念ながら、コメディ映画なのに全然笑えずじまいで、最後までいってしまった映画だった。
字幕は、「国家が破産する日」、「王は愛する」の福留友子さんで、字幕が悪いってわけじゃないんだろうけど、なんか韓国語が耳に入ってこないわ、字幕を追ってても、いまいちだわで、せっかくの映画が期待はずれに終わってしまった。「メロが体質」で期待していたような、ぐっとくるセリフやセリフの言い回しいの面白さが全然感じられなかった。ギャクの字幕も「えっ???」って感じで、日本語にすると全然流れに合ってなくて、途中でブチっとなっちゃうせいもあって、コメディの要素が半減だった。改めて、コメディは字幕も大事だなあと。
「メロが体質」を見てから見たので、ドラマで見た俳優さんが、共通して出ていてなんかちょっと親近感。コンミョンもそうだし、ドラマでアン・ジェホンの同僚を演じたホ・ジュンソクが本作でも脇役としてしっかり存在感を出している。意外と年とっているかと思ったら、調べたらまだ38歳だった。イケメンではないので、主演を張るような俳優さんではないけど、イ・ビョンホン監督とは相性がいいのかも。
本作は内容については、途中でとめつつやっと視聴完了した作品なので、あまり語れないけど、コンミョンの「オン・ザ・眉毛」で切りそろえられた前髪が坊ちゃんぽくて可愛かった。(双子ちゃんのお兄ちゃんも最近自分で髪切ったら、「コンミョンヘア」になってたので、ついつい、全然ストーリーとは違うところがツボに嵌ってしまった)

続きを読む