バベル~愛と復讐の螺旋~(原題:바벨)新・上海グランド(原題:新上海灘)

2021年01月04日

(映画)女帝 [エンペラー](原題:夜宴)

 チャン・ツィイ―主演の映画。水曜のレディースデイ1000円で見れるときに、オフィスから徒歩圏の有楽町のTOHOシネマで鑑賞した作品。ほんとチャン・ツィイーの美しさに圧倒される。この頃、ちょうどアジエンス(資生堂)のCMモデルもやっていた頃で、チャン・ツィイーが日本での人気絶頂期の頃かな、と。


原題:夜宴
公開:2006年
監督:フォン・シャオガン
脚本:盛和煜、邱剛建
主演:チャン・ツィイー、グォ・ヨウ、ダニエル・ウー、ジョウ・シュン、ホァン・シャオミン
ジャンル:ラブロマンス
お薦め度:☆☆☆☆
 
 

 シェークスピアの『ハムレット』を中国の五代十国時代のある王朝(後晋末期とされる)に置き換えて、脚色したもの。ハムレットでは脇役とされる王妃ガートルードが主役。劇場に映画を見に行ったときは、ハムレットをベースに脚色された映画ということは全く知らずに鑑賞。ひたすら、チャン・ツィイーの美しさに最初から最後まで魅了されっぱなしだった。ちなみに、本作チャン・ツィイー演じるワンが一途に想い続けるのがダニエル・ウー演じるウールアン。でウールアンがハムレットで、ジョウ・シュン演じるチン・イーがオフィーリア。

 さすがシェークスピアの戯曲の名作をベースにしているだけあって、ストーリーはめちゃくちゃ面白い。しかも、映像美が素晴らしい。この頃嵌って中国映画をたくさんみていたけど、とにかく映像が美しいのがこの時代の中国映画の特徴。最近はCG感満載の映画が多くて、映像美と色彩美で魅せる映画が減ってきた気がする。10年以上前の映画だけど十分に楽しめる。古典の名作だけあって、ラブラインが誰ひとりとして両想いにはならず、一方通行の愛に苦しむというとても切ないストーリー。両想いになったとしても、タイミングがちょっとずれ、誰ひとりとして幸せな結末にならないのがまさに古典的な愛の描き方だなあ、と。しかも、その愛の形がどれもちょっと偏愛的に一方的なところも古典的。
 ワンとウールアンはお互いに想っているけど、結局ワンはウールアンの父親の後妻に収まり、ウールアンとは結ばれずじまい。チン・イーはウールアンを一途に想い、最後にウールアンの腕の中で息絶える。妹のチン・イーを大切に思うホァン・シャオミン演じるイン・シュンは、妹を殺された憎しみからワンを殺そうとし、止めに入ったウールアンを殺してしまい、ワンにその場で殺される。で、ワンの旦那の皇帝はワンが自分を毒殺しようとしたのを知りながら、ワンのためにといって、ワンの差し出す毒杯と飲み、死んでしまい、最後にはワンだけが生き残るという。なんとも切ない結末。

 最近の映画はどうも内容がないかる~~いものが多いので、動画配信で見ると一気見できないけど、昔の映画はストーリーに加え、映像美にも一見の価値あるので見ていて飽きない。
 


stellaombra at 00:49│Comments(0)華流 | ホワン・シャオミン

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