ホワン・シャオミン

2021年01月04日

新・上海グランド(原題:新上海灘)

 テレ東で放送されてたのを見て激嵌り。2009年に上海に短期語学留学していた時に、DVDを購入するくらいお気に入りの作品。でもせっかく購入したけど海賊版だったようで、日本のDVDでは再生できず、お蔵入り😢ホァン・シャオミン演じる許文強がカッコよすぎて、ド嵌り。主題歌も良くて繰り返し聞くくらいこちらもド嵌りだった。


原題:新上海灘
公開:2007年
監督:
脚本:
主演:ホァン・シャオミン、スン・リー、チェン・シュー、ホァン・ハイポウ、リー・シュエチェン
ジャンル:香港ノワール
お薦め度:☆☆☆☆

 

 華流ドラマに嵌った最初の作品。1980年にチョウ・ユンファ、1996年にレスリー・チャン&アンディ・ラウでリメイクされ、今回2007年のホァン・シャオミンが2回目のリメイク。1980年と1996年版は見ていないけど、いずれも主演の俳優さんが大ブレークの大ヒット作。実際、ホァン・シャオミンが演じる許文強しか見ていないけど、とにかくカッコイイ。ラブラインも凄く切なくて、見ていて泣けること間違いなし。程程演じるスン・リーは演技派の女優さんで、今ではもう大女優さんだけど本作の出演時はまだ20代前半で初々しい。一方、文強の元恋人を演じるチェン・シューは大人って感じでまさに上海社交会の華で、文強×程程×艶蕓の3人はとにかく美しく、見てるだけで眼福。

 ストーリーとしては、ノワールものなので、ざっくりいうとマフィアの物語。アクションシーンもたくさん出てきて、ドンパチも多い。男の友情と義理人情と、そこに恋愛が絡まってストーリーが流れていく。文強は、強いし頭もいいし、丁力と比べてもいろいろ持ってるのに、生き方としては要領が悪いというか、融通利かないところがあって、結局権力の前に哀しい結末を迎える。ほんとこれ見てて思うのは「正義は勝つ」じゃないんだなあということ。文強の生き方はかっこいいんだけど、第3者が見ると幸せとは言えない。愛した女性を目の前で死なせるし、愛する女性の前で死んじゃうし、結局は守ろうとしたものを何一つとして守れず。何人目の前で大切な女性を死なせりゃ気が済むんだ、、、、と。
それでも、自らの信念に忠実に生き、結局は周りを不幸にしてしまう。正義は素晴らしいけど、同時に強さも必要、となんだか妙な教訓を得るドラマだったりもする。

 でも、悲劇的な結末だったとしてもやっぱり女性からすると、丁力の生き方よりは圧倒的に文強の生き方に惹かれてしまうのは、女性に私がいないと、と思わせる絶妙なツボがあるからだろう、なあと。


   



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(映画)女帝 [エンペラー](原題:夜宴)

 チャン・ツィイ―主演の映画。水曜のレディースデイ1000円で見れるときに、オフィスから徒歩圏の有楽町のTOHOシネマで鑑賞した作品。ほんとチャン・ツィイーの美しさに圧倒される。この頃、ちょうどアジエンス(資生堂)のCMモデルもやっていた頃で、チャン・ツィイーが日本での人気絶頂期の頃かな、と。


原題:夜宴
公開:2006年
監督:フォン・シャオガン
脚本:盛和煜、邱剛建
主演:チャン・ツィイー、グォ・ヨウ、ダニエル・ウー、ジョウ・シュン、ホァン・シャオミン
ジャンル:ラブロマンス
お薦め度:☆☆☆☆
 
 

 シェークスピアの『ハムレット』を中国の五代十国時代のある王朝(後晋末期とされる)に置き換えて、脚色したもの。ハムレットでは脇役とされる王妃ガートルードが主役。劇場に映画を見に行ったときは、ハムレットをベースに脚色された映画ということは全く知らずに鑑賞。ひたすら、チャン・ツィイーの美しさに最初から最後まで魅了されっぱなしだった。ちなみに、本作チャン・ツィイー演じるワンが一途に想い続けるのがダニエル・ウー演じるウールアン。でウールアンがハムレットで、ジョウ・シュン演じるチン・イーがオフィーリア。

 さすがシェークスピアの戯曲の名作をベースにしているだけあって、ストーリーはめちゃくちゃ面白い。しかも、映像美が素晴らしい。この頃嵌って中国映画をたくさんみていたけど、とにかく映像が美しいのがこの時代の中国映画の特徴。最近はCG感満載の映画が多くて、映像美と色彩美で魅せる映画が減ってきた気がする。10年以上前の映画だけど十分に楽しめる。古典の名作だけあって、ラブラインが誰ひとりとして両想いにはならず、一方通行の愛に苦しむというとても切ないストーリー。両想いになったとしても、タイミングがちょっとずれ、誰ひとりとして幸せな結末にならないのがまさに古典的な愛の描き方だなあ、と。しかも、その愛の形がどれもちょっと偏愛的に一方的なところも古典的。
 ワンとウールアンはお互いに想っているけど、結局ワンはウールアンの父親の後妻に収まり、ウールアンとは結ばれずじまい。チン・イーはウールアンを一途に想い、最後にウールアンの腕の中で息絶える。妹のチン・イーを大切に思うホァン・シャオミン演じるイン・シュンは、妹を殺された憎しみからワンを殺そうとし、止めに入ったウールアンを殺してしまい、ワンにその場で殺される。で、ワンの旦那の皇帝はワンが自分を毒殺しようとしたのを知りながら、ワンのためにといって、ワンの差し出す毒杯と飲み、死んでしまい、最後にはワンだけが生き残るという。なんとも切ない結末。

 最近の映画はどうも内容がないかる~~いものが多いので、動画配信で見ると一気見できないけど、昔の映画はストーリーに加え、映像美にも一見の価値あるので見ていて飽きない。
 


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2020年09月27日

ザ・クロッシングPart2(原題:太平輪 彼岸)

 ジョン・ウー監督の二部作の「太平輪」の後編。本作では、映画の題名にもなっている大型客船の太平輪号の沈没が描かれている。

原題:
太平輪 彼岸
公開:2015年
監督:ジョン・ウー
脚本:ジョン・ウー
主演:金城武、長澤まさみ、ホワン、シャオミン、ソン・ヘギョ、チャン・ツィイー
ジャンル:歴史ドラマ
お薦め度:☆☆(2.5)

  
   
 二部作の後編で本作は沈没する、太平輪号のの場面の出航から映画はスタートする。前編でお気に入りのホワン・シャオミン演じるライ・イーファンが戦死しちゃったので、後半はほとんど流し見。イーファンのシーンは回想シーンが中心。後半は金城武×長澤まさみのストーリーの比重がちょっと高く、このカップルのストーリーにはあんまり興味が惹かれなかったのでほんとに流し見になってしまった。

 本作のチャン・ツィイーは役どころがいまいちで、チャン・ツィイーのイメージは私の中ではどちらかというと華やかな女性で、本作のような庶民のたくましい女性はちょっと最初から最後まで違和感ありありで、これも映画に嵌りきれなかった理由かも。

 ストーリーに関しては、ひとつだけ印象に残ったのは沈没した太平輪号の乗客の生きようとする浅ましさ。生死が絡むと品性もなにもなく、子どもの浮き輪を大人が奪ったり、救命具に群がったり、自分が生きるために他人を殺してまで生き残ろうと必死にもがくさまは、人間の性とはいえ、あんまり美しくなく、う~~~んといろいろ考えさせられた。こんな究極の中においても当然主人公の金城武演じるザークンと、チャン・ツィイー演じるユイ・チェンは自分の命も顧みず弱いものを助けようとする。最後の最後でザークンは、人を殺しても生き残ろうとする男性に刺され、亡くなってしまうのに対し、ユイ・チェンは生き残る。同じ善人でも最後は明暗分かれるという結末に。

 流し見になってしまったので、あまり深い感想はないのでこの辺で。


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ザ・クロッシングPar1(原題:太平輪 乱世浮生)

  レッド・クリフのジョン・ウー監督作品。豪華キャストなのでずっと気になっていてこの度TSUTAYAプレミアムを利用しDVDを借りてきて視聴。本作では、ホワン・シャオミン×ソン・ヘギョが夫婦役。

原題:
太平輪 乱世浮生
公開:2014年
監督:ジョン・ウー
脚本:ジョン・ウー
主演:金城武、長澤まさみ、ホワン・シャオミン、ソン・ヘギョ、チャン・ツィイー
ジャンル:歴史ドラマ
お薦め度:☆☆(2.5)

  
  
 本作はアジアのスターが一同に集結の超大作。さすがジョン・ウー監督っていう感じで、映像の壮大さはレッドクリフを想起させる。戦闘シーンはドラマと違いさすが映画っていう迫力だった。

 1949年、第二次国共内戦下の中国を舞台に、沈没した客船・太平輪に乗り合わせた3組の男女の出会いと別れを壮大なスケールで描く二部作の前編。残念ながら興行収入的には本国の中国では酷評でいまいちだった模様。確かにレッドクリフと比べるといまいちで、大好きなホワン・シャオミン×ソン・ヘギョカップルの部分のストーリー以外の部分はほぼ流し見になってしまった。

 ホワン・シャオミンは、「新・上海灘」の許文強役でド嵌り。私的に元祖イケメン華流スター。それ以前にも、チャン・ツィイーと共演していた映画「女帝 [エンペラー] (夜宴)(2006年)」に出ていて名前と顔は知っていたものの、イケメンとは思ったものの役柄のせいか映画を見たときはそこまでは嵌らずで、放置だったけど、「新・上海灘」の
文強役はほんとカッコよくて、ド嵌りだった。本作で演じている、中国国民党の英雄レイ・イーフェン役も考え方、リーダーシップ、そして生き様どれをとってもかっこいい。今どきの軟弱っぽい(=これを現代では「優しい」とよく形容するけど)ところは全くなく、とにかく男っぽい。銀行頭取令嬢役のソン・ヘギョとの出会いのシーンはまさに映画で、ほんと素敵!!!ふたりで踊るワルツの美しいことっといったらもう素敵過ぎてキュン死もの。ホワン・シャオミン×ソン・ヘギョは美男美女カップルで、みてるとほんと眼福。この二人のラブストーリーはとにかく切なくて、キュンキュン。

 それ以外のカップルのストーリーには実は全く共感出来ずで、ほぼ飛ばし見。

 映画の時代背景としては、国共合作から、国共内戦を得て、国民党と共産党が訣別していく過程を描いていて、その内戦の中での3組の男女のラブストーリーが描かれているんだけど、私的一押しは前段でも書いた、ホワン・シャオミン演じる国民党の英雄イーファンと銀行頭取令嬢のユンフェンのストーリー。彼らのストーリーを見ると地位が上に行けばいくほど、責任がついて回り、イーファンは内戦の中で結局自ら死を選ぶことになる。ジョン・ウー監督って蒋介石が嫌いなのか、本作の映画の蒋介石はリーダーとしては失格で、戦況を正確に読めていない、そして最後は部下を見捨てるダメダメなリーダーとして描かれている。それに対し、イーファンは戦況を読み事前にこうすべき、と進言するのにあっさり上官(ひいては蒋介石)に無視され、最後は死を覚悟し、共産党のリーダーからの投降の誘いを断り、軍人としての戦場での死を選び、部下に妻であるユンフェンへの遺言を託し、戦死する。


 本作は3組の男女の出会いと別れが並行して描かれているけど、この3組の男女は一本の糸でつながっているというのは最後までみると分かるけど、ちゃんとみていないとバラバラなストーリーにみえてしまう。こうした細部のこだわりはさすがジョン・ウー監督作品、かも。


 

 
 





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